「ドローンの国家資格は、取らないと飛ばせないの?」「取っても意味がないと聞いたけど本当?」——二等無人航空機操縦士・一等無人航空機操縦士を調べ始めた人が、最初に迷うところです。答えを先に言うと、資格がなくても飛ばせる場面は多い。ただし、資格があると手続きが減り、資格がないとできない飛行もある、です。この記事では、その線引きを整理します。
資格がなくてもできること
国家資格(無人航空機操縦者技能証明)は、運転免許のような「持っていないと操縦してはいけない」資格ではありません。
- 100g 以上の機体は登録が必要ですが、登録に資格は要りません
- 空港の周辺・150m 以上の上空・人口集中地区の上空などの「空域」と、夜間・目視外・人や物から 30m 未満などの「方法」で飛ばす特定飛行は、国の許可・承認を受ければ、資格がなくても飛ばせます
- 特定飛行にあたらない飛行(人口集中地区の外で、昼間に、目視内で、人や物から 30m 以上離して、など)は、許可も資格も要りません
つまり、趣味で安全な場所を飛ばすだけなら、資格は必須ではありません。
資格があると変わること
1. 許可・承認の手続きが減る(カテゴリーⅡB)
二等の技能証明を持つ人が、機体認証を受けた機体で、第三者が立ち入らないように管理して特定飛行をする場合(カテゴリーⅡB)は、許可・承認の手続きなしで飛ばせます(飛行マニュアルを作って守ります)。仕事で何度も特定飛行をする人には、ここがいちばん大きな得です。
空港の周辺・150m 以上・催しの上空・危険物の輸送・物件の投下・25kg 以上の機体(カテゴリーⅡA)は、資格と機体認証があっても、許可・承認が必要です。
2. 一等でないとできない飛行がある(カテゴリーⅢ)
第三者の上空を飛ぶ、立入管理をしない特定飛行(カテゴリーⅢ)は、一等の技能証明と第一種機体認証がないとできません。物流や広い範囲の点検など、人の上を飛ぶ仕事を目指す人は、一等が要ります。
3. 技能を国が証明してくれる
仕事を頼む側から見ると、「国家資格を持っている」は分かりやすい目安です。求人や業務の委託で、国家資格を条件にするところも出てきています。
「意味がない」と言われるのはなぜか
次の人には、たしかに得が小さいです。
- 特定飛行をしない(人口集中地区の外で、昼間・目視内の飛行だけ)
- 特定飛行をするが、年に数回で、許可・承認の手続きが苦にならない
逆に、次の人には取る意味があります。
- 仕事で、特定飛行(夜間・目視外・30m 未満など)を何度も行う
- 人の上を飛ぶ仕事(カテゴリーⅢ)を目指す
- 資格を名刺や求人で示したい
二等と一等、どちらを取るか
迷ったら、まず二等で十分なことが多いです。一等は、カテゴリーⅢの飛行をする人のための資格で、学科試験も実地試験も難しくなります。二等で学んだ範囲は一等にそのまま含まれるので、あとから一等に進めます。違いは一等と二等の学科試験の違いと学科試験の範囲の違いにまとめています。
取るのにかかるお金と時間
国に払う費用(二等、スクールの受講料は別)は次のとおりです。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 学科試験 | 8,800 円 |
| 実地試験 | 20,400 円(スクールの講習を修了すれば免除) |
| 身体検査 | 書類で 5,200 円/会場で 19,900 円 |
| 技能証明書の交付 | 3,000 円 |
ドローンスクール(登録講習機関)で講習を受けると、実地試験が免除されます。ただし、学科試験は全員が受けます。 学科試験は三肢択一の 50 問・30 分で、合格は 80%。勉強の目安は、分野ごとの練習問題と模試で 5〜6 週間ほどです。くわしくは二等無人航空機操縦士とは、一等は一等無人航空機操縦士とはにまとめています。
技能証明の有効期間は 3 年で、更新には更新講習が必要です。
取ると決めたら、学科の準備から
スクールに通う人も、通わない人も、学科試験は自分で受けます。申し込みは学科試験の申し込み方法、勉強の進め方は勉強方法の比較にまとめています。
ドロガクでは、16 分野それぞれ 2 問を登録なしで解けます。無料登録で、本番と同じ 50 問・30 分の模試を 1 回受けられます。資格を取るか迷っている段階でも、学科試験がどんなものかを知るのに使ってください。
参考: 国土交通省「無人航空機操縦者技能証明」「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」3.1.1・3.1.2、指定試験機関「技能証明試験の種別・手数料」(2026 年 10 月 11 日に確認)
