学科のお役立ちコラム

一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の学科試験の範囲の違い。一等だけの29項目

2026/10/11 ・ 約5分

一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の学科試験は、どちらも国土交通省の「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」から出ます。範囲の違いは、ひとことで言うと次のとおりです。

  • 二等: 教則の全体から、見出しに〔一等〕と付いた 29 項目を除いた範囲
  • 一等: 教則の全部(二等の範囲+〔一等〕の 29 項目)

つまり、二等で勉強したことは、一等でもそのまま出ます。一等を受ける人は「二等の範囲+29 項目」を勉強すればよく、まったく別の試験を勉強し直すわけではありません。このページでは、29 項目がどこにあるのかを、全部並べて見せます。

試験の形と問い方の違いは一等と二等の学科試験の違い、費用の違いは一等無人航空機操縦士とはにまとめてあります。

16 分野のうち、〔一等〕の項目があるのは 8 分野

ドロガクでは教則を 16 の分野に分けています。〔一等〕の項目がある分野と、その数は次のとおりです。

分野 〔一等〕の項目
操縦者の心得 なし
航空法の定義・規制概要・カテゴリー なし
登録制度・リモートID なし
禁止空域・飛行方法・許可承認 なし
操縦者義務・事故・飛行計画・技能証明 1
航空法以外の法令 なし
機体の特徴 なし
飛行原理・飛行性能 2
機体の構成 2
要素技術・整備点検 3
行動規範・遵守事項 3
操縦知識 3
パフォーマンス・CRM なし
運航リスク評価の基礎 3
気象とリスク評価 なし
機体・飛行方法別リスク 12

法律の分野(航空法・ほかの法令・登録・空域)は、ほぼ一等と二等で同じです。増えるのは、機体の仕組み・操縦・リスク評価の分野で、とくに最後の「機体・飛行方法別リスク」で 12 項目と大きく増えます。

〔一等〕の 29 項目の一覧

教則 第5版の見出しで〔一等〕と付いている項目です(ドロガクが目次と本文で照合したもの)。

操縦者義務・事故・飛行計画・技能証明(1)

  • 3.1.2 (4) 2) カテゴリーⅢ飛行を行う場合の運航管理体制

飛行原理・飛行性能(2)

  • 4.3.3 無人航空機の飛行性能
  • 4.3.5 飛行性能の基本的な計算

機体の構成(2)

  • 4.4.3 (2) 送信機の信号
  • 4.4.6 (1) 機体の故障や事故の分析

要素技術・整備点検(3)

  • 4.5.1 (3) 無人航空機以外も含めた日本の電波の利用状況
  • 4.5.1 (5) 電波の特性に伴って発生する運航上のトラブルの調査・分析
  • 4.5.1 (6) 電波と通信に関わる基本的な計算

行動規範・遵守事項(3)

  • 5.1.1 (2) カテゴリーⅢ飛行の操縦者に追加で義務付けられる事項
  • 5.1.3 (2) カテゴリーⅢの飛行申請
  • 5.1.4 (3) カテゴリーⅢ飛行のリスク評価結果による保険、セキュリティ

操縦知識(3)

  • 5.2.1 (4) カテゴリーⅢ飛行において追加で必要となる離着陸の注意点
  • 5.2.2 (5) カテゴリーⅢ飛行において追加となる自動操縦の注意点
  • 5.2.3 (3) カテゴリーⅢ飛行において追加となる緊急時対応手順

運航リスク評価の基礎(3)

  • 6.1.2 (3) カテゴリーⅢ飛行において追加となる安全確保
  • 6.1.3 (2) カテゴリーⅢ飛行において追加となる経路設定の注意点
  • 6.1.6 カテゴリーⅢ飛行におけるリスク評価

機体・飛行方法別リスク(12)

  • 6.3.1 (2)・(3) 飛行機: リスク軽減策の検討要素の例/運航の計画の立案の例
  • 6.3.2 (2)・(3) 回転翼航空機(ヘリコプター): 同じく 2 項目
  • 6.3.3 (2)・(3) 回転翼航空機(マルチローター): 同じく 2 項目
  • 6.3.4 (2)・(3) 大型機(最大離陸重量 25kg 以上): 同じく 2 項目
  • 6.4.1 (2)・(3) 夜間飛行: リスク軽減の対策と提案/運航の計画の立案の例
  • 6.4.2 (2)・(3) 目視外飛行: 同じく 2 項目

29 項目は、大きく 3 つのかたまり

  1. カテゴリーⅢ飛行(第三者の上空)の決まりと注意点: 運航管理体制・追加の義務・飛行申請・保険・離着陸・自動操縦・緊急時の手順・安全確保・経路設定。一等の資格の中心です
  2. 計算: 飛行性能の計算と、電波・通信の計算。試験の画面の電卓を使います(一等の計算問題の型と電卓の使い方)
  3. リスク評価と運航の計画: 機体の種類ごと(飛行機・ヘリコプター・マルチローター・大型機)と、夜間・目視外の飛行ごとに、リスクを減らす策と計画の立て方の例

範囲の違いから決まる勉強のしかた

  • 二等を受ける人: 〔一等〕の 29 項目は出ません。教科書や問題集で〔一等〕と付いた項目は、飛ばしてかまいません。そのぶん、二等の範囲を確実にします
  • 最初から一等を受ける人: 一等の 70 問の多くは、二等と同じ範囲から出ます。二等の範囲を先に固めてから、29 項目に進みます。合格は 90%(落とせるのは 7 問まで)なので、二等の範囲で取りこぼすと、29 項目でいくら取っても届きません
  • 二等から一等へ進む人: 二等の範囲は勉強済みなので、29 項目を先にやります。カテゴリーⅢ → リスク評価 → 計算の順だと、話がつながって覚えやすくなります

資格そのもの(できること・取り方・費用)は、一等無人航空機操縦士とは・二等無人航空機操縦士とはにあります。

練習問題と模試で、範囲ごとに確かめる

一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士の学科試験は、どちらも過去問(実際に出た問題)が公開されていません。範囲を押さえたら、本番と同じ三肢択一の練習問題と模試で確かめます。

ドロガクは、受験区分を二等にすると〔一等〕の項目を出さず、一等にすると二等の範囲と〔一等〕の項目の両方を出します。一等の人は、分野別ドリルで「一等だけの範囲」に切り替えて、29 項目だけを解くこともできます(〔一等〕の項目だけの問題が 145 問)。まずは登録なしの練習問題で、今の位置を確かめてみてください。

参考: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」目次・本文(〔一等〕の表示)

ドロガク(NAPAドローンアカデミー監修)

「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」に基づいて作成。合格を保証するものではありません。内容に誤りを見つけたら info@napa-drone-academy.com まで。

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