一等無人航空機操縦士は、ドローンの国家資格(無人航空機操縦者技能証明)の上位の資格です。二等との大きな違いは、第三者の上空を飛ばす「カテゴリーⅢ飛行」に対応していること。そのぶん、学科試験は問題数・合格ライン・範囲のどれも二等より厳しくなります。このページでは、資格でできること・取り方・費用を短くまとめ、一等の学科試験で二等から増えるところと、その対策を書きます。
一等無人航空機操縦士で、できること
航空法では、空港の周辺・150m 以上の上空・人口集中地区の上空などの空域や、夜間・目視外などの方法で飛ばすことを「特定飛行」と呼び、原則として禁止しています。
- カテゴリーⅢ飛行(特定飛行で、第三者の上空を飛ばすもの。有人地帯での目視外飛行=レベル 4 を含む)は、一等の技能証明を持つ人が、第一種機体認証を受けた機体を飛ばすことが求められ、さらに運航管理の方法について国の審査を受けて許可・承認を受けます
- カテゴリーⅡ飛行(第三者が立ち入らないように管理して飛ばすもの)も、一等の資格で対応できます
カテゴリーⅢは最もリスクの高い飛行で、最も厳しい手続きが必要です。物流や点検など、人のいる地域の上を飛ばす仕事を考えている人が目指す資格です。
取り方は 2 通り
最初に国土交通省の DIPS2.0 で「技能証明申請者番号」を取るのは二等と同じです。
- ドローンスクール(登録講習機関)で一等の講習を受ける: 修了すると、指定試験機関での実地試験が免除されます。学科試験と身体検査は受けます
- スクールに通わず、直接受ける: 学科試験・実地試験・身体検査をすべて受けます。実地試験は、学科試験に合格しないと受けられません
二等を持っていなくても、一等から受けられます。申請できるのは 16 歳以上、技能証明の有効期間は 3 年です。
国に払う費用(スクールの受講料は別)
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 学科試験 | 9,900 円 |
| 実地試験(マルチローター・基本) | 22,200 円(スクールの講習を修了すれば免除) |
| 身体検査 | 書類で 5,200 円/会場で 19,900 円 |
| 技能証明書の交付(新規) | 3,000 円 |
| 登録免許税(一等だけ) | 3,000 円 |
試験と身体検査は指定試験機関の手数料(非課税)、交付は国土交通省の手数料です。一等だけは、交付のときに登録免許税 3,000 円が加わります(2026 年 10 月 11 日に確認)。
学科試験の形式(二等との違い)
| 一等 | 二等 | |
|---|---|---|
| 問題 | 三肢択一・70 問 | 三肢択一・50 問 |
| 時間 | 75 分 | 30 分 |
| 合格 | 90%(70 問中 63 問)程度 | 80%(50 問中 40 問)程度 |
| 落とせる問題 | 7 問まで | 10 問まで |
範囲は、二等の範囲に加えて、教則で〔一等〕と付いた項目です。ドロガクで数えると〔一等〕の項目は 29 あり、16 分野のうち 8 分野(操縦者の義務・飛行原理・機体の構成・要素技術・行動規範・操縦知識・運航リスク評価・機体と飛行方法別のリスク)に入っています。
一等の学科で増えるもの
- 計算問題: 速度・距離・時間、バッテリーと飛行時間、風、重量と揚力などを求める問題が出ます。試験の画面の電卓を使います(一等の計算問題の型と電卓の使い方)
- リスク評価と運航の計画: カテゴリーⅢの飛行で、リスクを見積もって減らす考え方が問われます
- 「最も適切なものを 1 つ選びなさい」: 国土交通省の一等のサンプル問題には、この問い方が計算やリスク評価の問題で出てきます。二等の 2 つの問い方(正しいもの/誤っているもの)とは解き方が違います
一等と二等で範囲がどう違うかは、一等と二等の学科試験の範囲の違いに、29 項目の一覧つきでまとめてあります。
学科試験の対策
- 二等の範囲を先に固める: 一等の 70 問の多くは二等と同じ範囲から出ます。ここで落とすと、〔一等〕の項目でいくら取っても 63 問に届きません
- 〔一等〕の項目を分野ごとに: 計算は、解き方の型を覚えて、電卓で同じ手順をくり返します
- 本番と同じ 70 問・75 分の模試: 63 問を安定して超えるかを確かめてから、試験を予約します
申し込みの手順は学科試験の申し込み方法にあります(一等も同じ流れです)。
練習問題と模試で始める
一等無人航空機操縦士の学科試験も、過去問(実際に出た問題)は公開されていません。国土交通省のサンプル問題と、本番と同じ三肢択一の練習問題・模試で、本番の形に慣れておきましょう。
ドロガクは、受験区分を一等にすると、二等の範囲と〔一等〕の項目の問題、本番と同じ 70 問・75 分の模試(計算問題は本番と同じ操作の電卓つき)で練習できます。まずは登録なしの練習問題で、今の位置を確かめてみてください。
参考: 国土交通省「無人航空機操縦者技能証明」・「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」3.1.1・3.1.2 (4)・(5)、指定試験機関「技能証明試験の種別・手数料」(2026 年 10 月 11 日に確認)
ドロガク(NAPAドローンアカデミー監修)
