学科のお役立ちコラム

二等無人航空機操縦士の学科試験で、みんなが間違える問題10選。ドロガクの正答率つき練習問題と解説

2026/10/12 ・ 約11分

二等無人航空機操縦士の学科試験は、50 問中 40 問(80%)で合格です。落とせるのは 10 問。この記事では、ドロガクの練習問題のうち、実際に解いた人の正答率が低かった 10 問を、正答率と解説つきで載せます。

正答率は、ドロガクを使っている人が、その問題をはじめて解いたときの記録から出しています(2026 年 9 月 26 日の公開から 10 月 12 日まで。運営・テストのアカウントは除く)。まだ人数が少ないので、目安として見てください。問題は「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」に基づいて作っていて、教則の節番号を添えています。

まず自分で a・b・c を選んでから、解説を読んでください。

第1問 農薬散布の例外(正答率 10%・10人)

教則 第5版 3.1.2 (2) 3) d. / 農薬等の空中散布などを行う場合の例外に関する記述として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 航空法施行規則で定める要件を満たす場合、夜間飛行や物件投下等に係る承認手続きが不要となる。
  • b. 農薬等の空中散布は、要件を満たす場合であっても物件投下に係る承認手続きが必要である。
  • c. 農薬等の空中散布を行う場合は、空域に関する許可を含め一切の手続きが不要となる。

正解: a

  • a. 正しい。規則で定める要件を満たす場合、夜間飛行、目視外飛行、第三者から 30 メートル以内の飛行、危険物輸送および物件投下に係る承認手続きが不要となります。
  • b. 誤り。要件を満たす場合は、物件投下に係る承認手続きも不要になります。
  • c. 誤り。不要になるのは、列挙された「飛行の方法」に係る承認手続きです。空域の許可まで含めて一切不要になるわけではありません。

なぜ間違えるか: 第5版で変わったところです。「農薬散布=物件投下の承認が要る」と覚えていた人が b を選びます。「方法の承認は不要、空域の許可は別」と分けて覚えてください。

第2問 送信機のスティック操作(正答率 13%・8人)

教則 第5版 4.4.3 (3) ② / 飛行機(モード2)の送信機のスティック操作に関する記述として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. スロットルは右側スティックの上下操作であり、プロペラの推力を増減させる。
  • b. エレベーターは右側スティックの上下操作であり、機体の上昇・降下を行う。
  • c. エルロンは左側スティックの左右操作であり、機体の左右旋回を行う。

正解: b

  • a. 誤り。モード2では、スロットルは左側スティックの上下操作です。右側スティックの上下がスロットルになるのはモード1です。
  • b. 正しい。モード2では、エレベーターは右側スティックの上下操作で、飛行機ではピッチ方向の操作として上昇・降下を行います。
  • c. 誤り。エルロンはモード1・モード2ともに右側スティックの左右操作です。左側スティックの左右はラダーです。

なぜ間違えるか: ふだんマルチローターをモード2で飛ばしている人ほど、「左スティック上下=上昇」の感覚で a を選びます。飛行機では、左上下がスロットル(推力)、右上下がエレベーター(上昇・降下)です。

第3問 自動操縦が向く飛行(正答率 25%・8人)

教則 第5版 5.2.2 (1) 2)・3) / 自動操縦の利用が適するとされる飛行の例として、誤っているものを 1 つ選びなさい。

  • a. 経過観察が必要とされる用地の飛行や、離島への輸送の飛行。
  • b. 生育状況を把握する耕作地の飛行など、再現性の高い飛行。
  • c. GNSS 受信機や気圧センサが機能不全に陥った際の危険回避の飛行。

正解: c

  • a. 正しい。教則は、経過観察が必要な用地や離島への輸送に自動操縦が利用されるとしています。
  • b. 正しい。生育状況を把握する耕作地などの飛行に、再現性の高い自動操縦が利用されます。
  • c. 誤り。GNSS 受信機や電子コンパス、気圧センサが機能不全に陥ったときは、手動操縦による危険回避が求められます。

なぜ間違えるか: 「誤っているものを選ぶ」問題で、a と b が正しい文です。「危険回避=自動で安全に」というイメージで c を正しいと読んでしまいます。センサが壊れたら自動操縦は頼れない、が教則の考え方です。

第4問 10万円以下の罰金(正答率 36%・11人)

教則 第5版 3.1.2 (3) 4) / 「10 万円以下の罰金」の対象となる違反行為として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 飛行計画を通報せずに特定飛行を行ったとき
  • b. 技能証明を携帯せずに特定飛行を行ったとき
  • c. 飛行前の確認をせずに無人航空機を飛行させたとき

正解: b

  • a. 誤り。飛行計画を通報せずに特定飛行を行ったときは、30 万円以下の罰金です。
  • b. 正しい。技能証明の不携帯での特定飛行、飛行日誌の不備・不記載などは、10 万円以下の罰金です。
  • c. 誤り。飛行前の確認をせずに飛行させたときは、50 万円以下の罰金です。

なぜ間違えるか: 罰金の額は 10 万・30 万・50 万の 3 段階で、どれも「それっぽく」見えます。「不携帯・日誌の不備=10 万」「通報なし=30 万」「飛行前確認なし・酒気帯びなど=50 万」と、段ごとに代表例を 1 つ覚えると取り違えが減ります。

第5問 IMU とは(正答率 38%・8人)

教則 第5版 4.4.1 (1) / IMU(Inertial Measurement Unit)の説明として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 3 軸のジャイロセンサと 3 方向の加速度センサ等により 3 次元の角速度と加速度を検出する装置である。
  • b. 3 軸の地磁気センサと 3 方向の気圧センサ等により 3 次元の方位と高度を検出する装置である。
  • c. 人工衛星の電波を受信し 3 次元の位置と高度を検出する装置で、メーカーにより方位も検出する。

正解: a

  • a. 正しい。教則の表のとおりです。メーカーによっては気圧センサを含む場合もあります。
  • b. 誤り。正しくは、ジャイロセンサと加速度センサ等の組み合わせで、角速度と加速度を検出する装置です。
  • c. 誤り。衛星の電波で位置・高度を取得するのは GNSS で、IMU の説明ではありません。

なぜ間違えるか: センサの名前(ジャイロ・加速度・地磁気・気圧・GNSS)と、測るもの(角速度・加速度・方位・高度・位置)の組み合わせを、ばらばらに覚えているとひっかかります。「IMU=姿勢(角速度と加速度)」とまとめて覚えてください。

第6問 緊急時の対応とフェールセーフ(正答率 44%・9人)

教則 第5版 5.2.3 (1) / 緊急時の対応および機体のフェールセーフ機能に関する記述として、誤っているものを 1 つ選びなさい。

  • a. 緊急時には必ず離陸地点へ戻すことを前提として操縦を行う必要がある
  • b. フェールセーフ機能により自動帰還モードへ切り替わり離陸地点へ飛行する
  • c. バッテリー残量が極端に少ない場合などはその場で自動着陸を試みる

正解: a

  • a. 誤り。正しくは、緊急時には離陸地点などに戻すことを前提とせず、速やかに近くの安全な無人地帯へ不時着させます。
  • b. 正しい。送信電波や電源容量の減少などで飛行が続けられない場合などに、フェールセーフ機能で自動帰還モードへ切り替わります。
  • c. 正しい。バッテリー残量が極端に少ない場合などは、その場で自動着陸を試みるとされています。

なぜ間違えるか: 「必ず」という言い切りが誤りの目印です。帰還できるなら帰還しますが、緊急時に「必ず戻す」ことを前提にすると危険です。

第7問 飛行機の離着陸と風(正答率 45%・11人)

教則 第5版 6.3.1 (1) / 飛行機の離着陸時の風の扱いに関する記述として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 追い風を受ける方向から離着陸を行うと対地速度が下がり安全性が高まる。
  • b. 向かい風を受ける方向から行い、追い風での離着陸は失速のおそれがある。
  • c. 横風のときは追い風方向に切り替えた方が操縦の難易度が低く安全である。

正解: b

  • a. 誤り。追い風の離着陸は失速のおそれがあるので行いません。対地速度はむしろ上がります。
  • b. 正しい。教則は、離陸・着陸ともに向かい風を受ける方向から行い、追い風での離着陸は失速のおそれがあるため行わないとしています。
  • c. 誤り。横風の場合でも、できるだけ向かい風方向で行います(操縦の難易度は高くなります)。

なぜ間違えるか: 「風に押されて速く飛べる=安全」と考えると a に引かれます。飛行機の翼に当たる風(対気速度)が足りないと失速する、が理由です。

第8問 飛行自粛要請空域(正答率 50%・10人)

教則 第5版 3.2.4 / 飛行自粛要請空域に関する記述として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 法令等に基づく規制ではないが、公示内容を確認し要請内容に基づき適切に対応する
  • b. 航空法に基づく飛行禁止空域であり、飛行には国土交通大臣の許可が必要である
  • c. 小型無人機等飛行禁止法に基づく空域であり、公安委員会への通報が必要である

正解: a

  • a. 正しい。教則のとおり、法令等に基づく規制ではありませんが、国土交通省のホームページ・X 等で公示され、操縦者は飛行前に確認して適切に対応します。
  • b. 誤り。航空法に基づく飛行禁止空域ではなく、関係省庁等の要請に基づく自粛要請です。
  • c. 誤り。小型無人機等飛行禁止法に基づくものではなく、警備上の観点などからの自粛要請です。

なぜ間違えるか: 「禁止空域」「飛行禁止法」「自粛要請空域」と、似た言葉が 3 つあります。自粛要請空域だけが「法律ではない(お願い)」です。

第9問 リモート ID の免除(正答率 50%・8人)

教則 第5版 3.1.2 (1) 5) / リモート ID 機能の搭載が免除される場合として、誤っているものを 1 つ選びなさい。

  • a. 登録制度の施行前(2022 年 6 月 19 日)までの事前登録期間中に登録手続きを行った機体
  • b. 十分な強度を有する紐等(長さ 30m 以内)により係留して行う飛行を行う場合
  • c. 人口集中地区の上空の飛行について国土交通大臣の許可を受けて行う飛行の場合

正解: c

  • a. 正しい。事前登録期間中に登録手続きを行った無人航空機は、免除の対象として明記されています。
  • b. 正しい。30m 以内の十分な強度を有する紐等による係留飛行は、免除の対象です。
  • c. 誤り。人口集中地区の上空の飛行許可は、免除の理由ではありません。免除は、事前登録の機体、リモート ID 特定区域、係留飛行、警察庁等の秘匿業務の 4 つです。

なぜ間違えるか: 「許可を受けている=ちゃんとしている=免除」という連想です。リモート ID は「どの機体が飛んでいるか」を外から分かるようにする仕組みなので、許可の有無とは関係がありません。

第10問 マルチローターの前後・左右移動(正答率 56%・9人)

教則 第5版 4.1.4 (1) 2) / 回転翼航空機(マルチローター)の前後・左右移動に関する記述として、正しいものを 1 つ選びなさい。

  • a. 指示した側のローターの回転数を上げ、反対側のローターの回転数を下げることで移動する。
  • b. 全てのローターの回転数を一律に上げることで機体が傾き、機首方向へ機体が移動していく。
  • c. 指示した側のローターの回転数を下げ、反対側のローターの回転数を上げることで移動する。

正解: c

  • a. 誤り。回転数を上げるのは、指示した方向と反対側のローターです。指示した側は回転数を下げます。
  • b. 誤り。全てのローターの回転数を一律に上げると、機体は傾かず上昇します。
  • c. 正しい。教則では、指示した側のローターの回転数を下げ、反対側を上げることで機体が傾き、推力の合力が傾いた方向へ機体が移動するとしています。

なぜ間違えるか: 「進みたい側を強くする」が直感ですが、逆です。進みたい側を弱くして機体をそちらに傾け、傾いた方向に進みます。

10問に共通すること

  • **言い切り(必ず・一切・〜であっても)**は、誤りの選択肢に多い
  • 似た言葉の区別(禁止空域/飛行禁止法/自粛要請、10 万/30 万/50 万、IMU/GNSS)で落ちる
  • 直感と逆の仕組み(追い風、ローターの回転数、センサ故障時は手動)は、理由とセットで覚える

こういう問題は、一度解説を読んで分かった気になっても、数日たつと同じ答えを選びがちです。自信があったのに間違えた問題を先に、日をあけて解き直してください。やり方は苦手を克服する復習のしかた、落としやすいところの全体は落ちやすい5つのポイントにまとめています。

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「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版」に基づいて作成。合格を保証するものではありません。内容に誤りを見つけたら info@napa-drone-academy.com まで。

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